大阪と奈良の県境に横たわる生駒山脈。
その山上近くにひっそり佇む龍光寺。
干害に苦しむ民百姓を救うため、
弘法大師がこの地に八大龍王尊を勧請し、
請雨の大法を修めたのがことのはじまり。
かつては「生駒の八大さん」と呼ばれ、
はるばる遠方より参られる人も少なくなかったが、
今は春と秋に行われるいくつかの大祭を除くと、
ハイカーが時折訪れる程度の静かな聖域に。
それも、いわゆる普通の仏教寺院と異なり、
山岳修行者(山伏)の修行場としての趣が
色濃く残っているからかもしれない。
この秋の大祭では、出世不動明王尊が奉られた前で
山伏さんたちの行者問答やお焚き上げが行われる。
実はこの行者問答がちょっと芝居がかっていて、
なかなか見物なのだが、それはまた春の大祭にでも。
本堂の池には、頭に八の字が記された白蛇様がお住みになるという。
もちろんよほど幸運でないと、そのお姿を見ることはできないらしい。
なんとそのかわり、同寺で育てている白蛇様は拝見できる。
とっても神秘的で、なんだかとってもかわいらしい。
ちょっと遠いけど、アクセスは簡単。
近鉄生駒のケーブルカーに乗り、生駒山上遊園地へ。
園内の大阪側にある同寺ののぼりが目印。
入園料は無料なので、ハイキングがてら訪れてみては。