安倍晴明神社

参る
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安倍晴明神社

年に一度、生まれ育った場所へ足を運ぶことにしている。
育ったとはいえわずか3歳までのことだから、
厳密にいえば生まれた場所(産土)ということになるけれど。

その産土を治める鎮守の森へ「まいる」その後で、
周辺に点在するいくつかの社にもご挨拶へ伺う。

その一つがこちらの「安倍晴明神社」である。
御祭神はもちろん、平安の天文博士・陰陽道の祖とされる安倍晴明その人。
境内には晴明公誕生の碑があり、母・葛乃葉(くずのは)が使用したという産湯井の跡が存在する。

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産湯井の跡

鳥居をくぐるとすぐ正面に拝殿が見え、神社としての規模は思いの外小さい。
かつて晴明公の子孫と称する保田家が旧社地を寄進したとされ、
現在は50メートル先にある阿倍王子神社の末社として管理されている。

こじんまりとした拝殿は、至る所に五芒星が掲げられいかにも物々しい。
一般の拝殿ではあまり見かけない格子戸が手刀で切った九字のようで、
まるで魔を滅し邪を祓う晴明公を体現しているかのよう。

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拝殿

境内にはほかに、真っ赤な鳥居が異彩を放つ父・安倍保名(やすな)を冠した稲荷社や
母・葛乃葉(くずのは)が信太森から飛来する姿をイメージした「葛乃葉霊狐の飛来像」、
はては晴明公の等身大銅像などがあり、小さいながらも来訪者をもてなす姿勢はさすが大阪というべきか。
さらに、社務所では御朱印やお守りの授与の他に、晴明公由来の占いなども行われている。
(御朱印とお守りは先出の阿倍王子神社の社務所でも授与していただける)

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葛乃葉霊狐の飛来像

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晴明公の等身大銅像

浪速精神溢れる息吹と拝殿から放たれるピリリとした空気感がせめぎ合う小さな境内。
路面電車が走るディープな大阪の下町に、そんな不可思議な一角があることを知る人は意外に少ない。

安倍晴明公縁の「まいる」情報
京都市上京区の「晴明神社」
大阪府和泉市の「信太森葛葉稲荷神社」
奈良県桜井市の「安倍文殊院」

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