金峯山寺

世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」を構成する要素の一つ、吉野・大峰の霊場。
ここは古代より山岳信仰の聖地とされ、今日まで多くの人たちの信仰を集めてきた。

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吉野山

奈良県南部の吉野山に位置する金峯山寺はその代表的な寺院であり、
修験道のレジェンド・役小角(えんのおずぬ)が開創、3躯の蔵王権現像(秘仏、重文)を御本尊とする。

本来であれば60年に一度公開される御本尊は、近年『国宝仁王門平成大修理勧進』として毎年一定期間のみ御開帳が行われている(次は平成27年10月31日(土)~12月6日(日))。
もちろん今回の参詣はその御開帳に合わせ、迫力ある御本尊を肉眼で拝見するのが目的。

近鉄「吉野」駅を降りるとほどなく見えてくるロープウェイ乗り場「千本口」駅。
公開の最終日とあって、駅の前にはそれなりの長い列が形成されていた。
徒歩のみで向かうことも可能だか、蛇行した山道を登ることになり、体力のない人間にとっていささか苦行となる。
日頃から怠惰な生活を送る小生はもちろん、当たり前のように列に並ぶ。
乗車時間はほんの約3分程度なので、思っていたほど待つこともなくゴンドラに乗り込むことができた。

山上の「吉野山」駅を降りると、軽く傾斜した参道が目の前を通っていた。
その参道を進むとこと約10分、ほどなく「仁王門」に到着。

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仁王門

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阿形像と吽形像

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後ろから見た仁王門

東大寺の金剛力士像を彷彿させる阿形(あぎょう)像と吽形(うんぎょう)像に睨まれながら、
さらに奥へ歩みを進めると、圧倒的なスケールで金峯山寺「蔵王堂」が姿を見せる。

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蔵王堂

ニコンの広角レンズをもってしても全部を収めきれない巨大さは圧巻の一言。
高さ7メートルにも及ぶ蔵王権現像を3躯も安置しているのだから、当然といえば当然である。

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蔵王堂前

さて、いよいよ念願の拝観が近づく。
「蔵王堂」と書かれた赤い提灯が、まるで幽世の入り口を示しているかのよう。
もちろん堂内は撮影禁止(ここからご想像におまかせ)。

髪の毛を逆立て、口を大きく開き、憤怒の形相で迫り来る(ような)巨大な3躯の蔵王権現像。
振り上げた右手に持つ金剛杵と、勢い良く上げた右足を今にも降ろさんばかり。
身につけた金色の装飾物から覗く真っ青な肌は、インドに起源を持たない日本独自の仏でありながら、
まるでインドの荒ぶる神シヴァのようで、畏れおおく気高く美しい。

異形でありながら心を奪う不思議なチカラ。
見つめているとうっかり魂まで吸い取られそうな危うさから、半ば逃げるように堂内を出た。
そこから見下ろした境内の和やかな景色に思わずほっと一息。

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金峯山寺境内(蔵王堂前から見下ろす)

現し世の素晴らしさは、なんでもない平和な日常にある。
小さなことで悩むなんてやめておけ。
そんなことを言われた気がした。
(あぁ、今もう一度会いに行きたい…)

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2015年6月11日

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